ゴリラ主婦の78ブログ~転んだ先に福来る~

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午前中の涼しいうち

子どもの頃、学校でもらう『夏休みの過ごしかた』のしおりに、よくこんなことが書いてあった。

 

・クーラーにあたりすぎないようにしましょう。

・午前中の涼しいうちに、窓を開けて宿題をしよう。

・涼しい家にばかりいないで、外へ遊びに行きましょう。

 

といったような。

 

このお決まりの文言が、昔は鬱陶しいと感じていた。

子どもは体温が高いせいか、あの頃、朝でも普通に暑いと感じていた。『午前中の涼しいうちに』なんていうけれど、どこが涼しいんだ。ただでさえ面倒くさい宿題を、こんな暑さでできるわけないだろう、と。

 

だからクーラーをつけてほしかったのに、母も「まだ涼しいでしょ」と言って、扇風機しかつけてくれなかった。冷房にあたりすぎると、夏バテするとも言っていた。

お昼どきになると、ようやく窓を閉め、クーラーのスイッチを入れてくれる。「ピッ」という音が鳴ると、嬉しいというよりも「助かった」という気持ちになり、ここからようやく一日が始まると感じたものだ。

 

あの頃が懐かしい。

というか、羨ましい。

 

当時、日中の最高気温はだいたい28度ぐらいで、気温が高いときでも31~32度ほどだったように思う。毎朝きちんと天気予報を見ていたから、覚えている。

ということは、午前中はせいぜい25度ぐらいだったのではないか。めちゃくちゃ涼しいじゃないか。

 

『午前中の涼しいうち』という言葉は、今となっては、もはや死語。朝6時に起きてリビングへ降りてくると、すでに気温は28度を超えている。

 

今朝なんて、朝9時に外へ出たら、もう陽射しが肌を刺すように痛かった。自転車ならさーっと移動できるから耐えられるが、歩くとなると、日傘をささねば到底無理だ。

 

『クーラーに当たりすぎないようにしましょう』、なんて、今では熱中症を促進させる危険な言葉である。

最近の夏休みのしおりには、

 

・クーラーの効いた部屋になるべくいるようにしましょう。

・日中はなるべく外で遊ばないようにしましょう。

 

とか書いてあるのだろうか。ちょっと気になる。

 

 

夏といえばプールの授業だが、昔は『今日は水温が低いのでプールの授業が中止』なんてことも時々あった。

でも今は逆らしい。

いつも通っている美容院の美容師さんが、娘さんの保育園のプールがずっと中止になっていると言っていた。暑さのせいだという。

 

暑さをしのぐためにプールに入るはずが、反対に危険となるとは。

よく考えれば、保育園のプールというのは安全面を考慮して、狭く、そして浅く作られていはずだ。その程度の水量だと、この酷暑の中では露天風呂と化してしまうに違いない。

炎天下で露天風呂に長時間浸かり、しかも頭まで潜ったりしたら、確かにそれは危険である。

 

 

そんな狭いプールは当然のことで、もっと大きな水たまりの水温も上がっている。

去年の10月初旬に奈良へ遊びに行ったら、池の魚が大量に死んで浮かんでいた。水がお湯と化し、湯だってしまったのだろう。可哀想だった。

 

 

子どもの頃放送されていた、『仮面ライダーBLACK RX』のとある回で、敵の組織が人工太陽を作り、地球の気温を上昇させて人類滅亡を計ろうとした話がある。

そのときの気温が38度だった。

そんなもの、最近しょっちゅう目にする数値だし、地域によっては40度を超えることもある。恐怖のクライシス帝国の陰謀すらも、今の自然現象は超越してしまっているのだ。

 

この先いったい、どこまで気温は上がるのだろう。

叶うならば、もう日本全体をサンシェードか何かで覆ってほしい。

 

 

クーラーをつけなくても安全に過ごせた子供時代が、最近本当に懐かしく思う。

この年になると、冷房が寒く感じることもあるし、夜つけっぱなしで寝たら朝起きるときに体がだるい。自律神経がやられるのだろう。

 

午前中ぐらい、窓を開けて外の空気を入れ、扇風機の風だけで涼みたいものだ。

過去に戻ってやり直したいことは特にないが、一度タイムスリップして、『午前中の涼しいうち』をもう一度味わってみたいと最近思う。