Bread&Butter
パンが大好きなもので、パンにまつわる話を読みたいと思ってある漫画を読みはじめた。
すごく面白い。
ところでこの作者さん、どこかで見た名前だなあと思っていたら、実写ドラマ化で大問題となった『セクシー田中さん』の原作者さまだった。芦原妃名子先生。
お亡くなりになられる直前の、ファンに向けての悲痛なメッセージを私も読んだので、訃報を知ったときとても悲しかった。
恥ずかしながら、芦原先生の漫画を拝読したのは今回が初めてだ。
タイトルは『Bread&Butter』。まだ読んでいる途中だけど、恋や仕事に疲れた大人の女性にぜひオススメしたい作品だと思う。
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今、糖質制限中なので、パンを食べたくても食べられないのだが、読んでいて何度もよだれが出そうになる。
そして、自分も作ってみたいなあと思う。
けれどもパンの作り方を見ると、なんともややこしく面倒臭そうで、おまけに時間もかかるし、結局家にあるホームベーカーリーを使えばいいやという結論に達するのだった。
でも、ホームベーカリーの食パンも馬鹿にできない。すごく美味しい。
ただワガママを言うと、毎回、生地に少々のムラができるなあと思う。焼きたてを食べるから絶品に感じるけれど、冷めるとそうでもないんじゃないかと思ったり。
それにホームベーカリーで作った食パンは、冷めて時間が経つと、なぜかおかしな形に変形する。実家でよく作っていたとき、毎朝食べるパンが、日に日に縦長になっていって、「なんでこんな風になるの?」と思わず笑ったことがあった。
それに比べると、パン屋さんの食パンは形が綺麗だし、切りやすいし、時間が経っても変形しない。きっとなんらかのコツというか、そういうのがあるのだろう。時間をかけて身につけた職人さんの技術が、そんな高くもない家電に負けるようなら困る。店で売っているのとは、差があって当然なのだ。
食パンといえば、最近のスーパーで売っている市販のものもすごいと思う。
特に私は、ヤマザキの食パンが好きだ。ダブルソフトとロイヤルブレッドの2つが同率一位といった感じで、たまに『ふんわり』と書かれた白いやつが食べたくなる。
とはいえ買うのはだいたい、その日スーパーで一番安くなっているものだけど。フジパンや神戸屋など、他のメーカーの食パンもたいてい美味しいから全然いい。
これらの食パンのクオリティーがあまりにも高いもので、高級食パンのお店に足を運んだことはほぼない。私の舌が馬鹿なのか、申し訳ないが、それほど大きな差があるように感じないのだ。パン屋さんの食パンぐらいの値段なら、たまに贅沢をして買おうという気になるけれど、高級まではいかなくていいやと思う。
話がそれた。
漫画『Bread&Butter』は、タイトルから察するとおりパン屋さんが出てくる話だが、そのパン屋さんのこだわりがとても強い。パン作りのことを語るときにセリフが人生論ともとれるほど深く、そして温かい。食べるものの大事さ、誰かと一緒に食べる素晴らしさ、食に関するいろんな感動について考えさせられる。
こんな素敵な話を描かれる作家さんを失い、とても残念だ。
芦原先生がいかに作品と真摯に向き合われていたのか、そういったことも感じながら、これからも読み進めていこうと思う。